ロンドン公開時からほのかに気になっていた作品。友人に誘われて思いきって映画館へ足を運んでみました。
覚悟はしていたけれども、実際に映像で見るのはやっぱり辛い。"それでも夜は明ける"と同じくらい泣きました。。。後半は嗚咽を(タオルで押さえつけてw)我慢するのに必死でした。
中でも印象的だったのがトニー・ベネットとのデュエットシーン。そこには憧れのスターを目の前に、モジモジと恥じらうファンガールの彼女がいました。緊張からか普段どおりに歌えず何度も自分の歌声にダメ出しをするエイミーと、それを優しくフォローするトニーさんのやりとりがとても好きでした。トニーさんってばホント人間ができてる!超ド級の器の大きさ!あんな風に言ってもらえたら即嫁入り決意するよねって後で友人と熱っぽく語りました。(笑って流してね)
音楽と彼女の関係が常に純粋なものであったとの言葉どおり、音楽に対する誠実さと情熱が伝わってきた瞬間でもありました。特に思い入れの強かったジャズを”特権的な音楽”と語るエイミー。この表現好きです。そんな幸福なひとときがあったからこそ、その後彼女が辿る道を思うと残念でなりません。こんなにも才能に恵まれていたのに。
↑ここのシーンで多くの人が泣く。
パワフルで成熟した歌声とは裏腹に、素顔は多感で傷つきやすく、危なっかしいティーンガールのようだったエイミー。名声や人気、スターとして扱われることに戸惑いを感じていたなんて意外でした。この類の問題で躓くミュージシャンって結構多いよね。彼女の生い立ちや性格から、どうしてもカート・コバーンを思い出してしまってなんだかそれも辛かったんだよなぁ。離婚後しれっとメディアに登場して取材を受けるスーパークソ野郎の元夫には腹の底から怒りを覚えました。絵に描いたようなだめんずっぷり!だめんずっていう形容ではまだ足りないくらい。。。カート同様、パートナーに恵まれなかったのは大きかったですね(言ってしまった)
センセーショナルな内容ではありますが、エイミーの歌声(なんか音響にこだわって作ったらしいね!)はもちろんのこと、友人やマネージャーに見せた等身大の姿や、子供っぽく綴られた歌詞ノートなどは一見の価値あり。彼女の生きた太く短い人生は最高に強烈でした。観に行って良かったです!
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